日本女子プロサッカーリーグ(WEリーグ)のアルビレックス新潟レディースに所属する平尾知佳さん。
ユース時代から日本代表として海外チームとの試合に出場し、総合力が高いゴールキーパー(GK)として、他の選手からも厚い信頼を寄せられています。
そんな平尾知佳さんはどのような子供時代を送ってきたのでしょうか。
平尾知佳さんの学歴や経歴を順に見ていきましょう。
平尾知佳の学歴・出身校
#アルビレックス新潟レディース はきょう17日の皇后杯4回戦で千葉と対戦します。10日のリーグ大宮戦で退場処分となったGK #平尾知佳 選手は「チームを10人にさせてしまったことは反省しないとだし、皇后杯でチームを救うプレーをしたい」と決意を述べました。 #スポニチ新潟版 pic.twitter.com/ikYdSkJvTN
— スポニチ新潟支局 (@sponichi_ngt) December 16, 2022
ラジオの生放送への出演前に「緊張しています」とつぶやき、試合では決して見せないお茶目な一面を披露したこともある平尾知佳さん。
平尾知佳さんの出身校とそれぞれの特徴を、大学から小学校の順にご紹介します。
出身大学
平尾知佳さんは大学には進学していません。
高校を卒業後、2015年に浦和レッドダイヤモンズ・レディースに正式加入し、プロサッカー選手としてのキャリアを開始しました。
高校在学中からチームの特別指定選手として活動し、日本代表として試合経験も豊かだったため、大学進学は検討していなかったのでしょう。
出身高校
平尾知佳さんの出身高校は、福島県立富岡高等学校です。
1950年に普通高校として設立され、JFAアカデミー福島との連携により2006年に普通科を廃止し、スポーツ教育に特化した高校に生まれ変わっています。
サッカーをはじめ、バドミントンやゴルフ選手の育成にも力を入れていましたが、東日本大震災の影響により2011年以降は近隣の高校でサテライト校として授業を行っていました。
後継となるふたば未来学園高等学校が2015年に開校したことに伴い、2017年度末を持って閉校しています。
平尾知佳さんのスクーリングは静岡県立三島長陵高等学校でした。
三菱重工浦和レッズレディースでプレーする菅澤優衣香さん、ジェフユナイテッド市原・千葉レディースで活躍した山根恵里奈さん、バドミントン選手の桃田賢斗さんもこの学校の卒業生です。
学校名 | 福島県立富岡高等学校 ※閉校 |
学科・コース | 国際・スポーツ科 |
偏差値 | 39 |
所在地 | 〒979-1111 福島県双葉郡富岡町小浜字中央632 |
最寄り駅 | 富岡駅・・JR(常磐線) |
公式サイトHP | http://www.tomioka-h.fks.ed.jp/ |
著名な卒業生 | 菅澤優衣香、山根恵里奈(サッカー選手)・桃田賢斗(バドミントン選手) |
平尾知佳さんの高校時代
中学入学後からJFAアカデミー福島でトレーニングを開始した平尾知佳さんは、ユース日本代表の常連ともいえる存在でした。
2012年の FIFA U-17女子ワールドカップでは3試合に出場、2013年のAFC U-19女子選手権にも選出されています。
その実力が認められ、2014年には浦和レッドダイヤモンズ・レディースに特別指定選手として加入しています。
特別指定選手制度とは、有力なユース選手に対して所属クラブや連盟の枠を超えたプレー機会を与えるもので、指定された選手は高いレベルの中で経験を積むことが可能です。
将来の目標に向かって、着実に前に進んでいく高校時代を送っていたのですね。
出身中学校
平尾知佳さんは、楢葉町立楢葉(ならは)中学校に入学後、3年生の時に御殿場市立富士岡中学校に転校しています。
福島県双葉郡は2011年の東日本大震災で避難区域となり、双葉町に拠点を置いていたJFAアカデミー福島の一時移転により、富士岡中学校に転校を余儀なくされました。
楢葉中学校はいわき市の仮校舎に一時移転していましたが、2017年からは楢葉町で授業を再開しています。
どちらの中学校もJリーガーや多校のサッカー選手の母校として知られています。
学校名 | 楢葉町立楢葉中学校 |
所在地 | 〒979-0604 福島県双葉郡楢葉町北田鐘突堂2-1 |
最寄り駅 | 竜田駅・・JR(常磐線) 睦合東中学校入口バス停・・神奈川中央交通 |
公式サイトHP | https://sites.google.com/fcs.ed.jp/naraha-j |
著名な卒業生 | 吉武愛美(元サッカー選手) |
学校名 | 御殿場市立富士岡中学校 |
所在地 | 〒412-0035 静岡県御殿場市中山825-1 |
最寄り駅 | 富士岡駅・・JR(御殿場線) |
公式サイトHP | 富士岡中学校のサイト |
著名な卒業生 | 遠藤純、三戸舜介(サッカー選手) |
平尾知佳さんの中学時代
プロサッカー選手になることを目指していた平尾知佳さんは、小学校卒業前にJFAアカデミー福島のセレクションを受験し、見事に合格しました。
JFAアカデミーとは日本サッカー協会が福島県と連携して推進するサッカー選手のエリート教育機関です。
アカデミー生は6年間寮生活を行い、アカデミーと連携した学校に通いながらサッカーの技術を学ぶため、平尾知佳さんは親元を離れて福島県で中学校生活を始めました。
しかし2011年の東日本大震災で学校やアカデミー施設が使用不能になり、3年生の春からは仮移転先の静岡県御殿場市で活動を再開しています。
被災によりサッカーどころではない日々が続きましたが、2011年AFC U-16女子選手権に14歳ながら飛び級で召集され、優勝に大きく貢献する活躍を見せたのです。
出身小学校
平尾知佳さんの出身小学校は、松戸市立六実(むつみ)小学校です。
宅地開発による人口増加により1970年に開校し、静かな住宅街の中に校舎があります。
生徒同士が協力し合って成長することを目標に掲げており、教育目標は「むちゅうでがんばる・つづけてがんばる・みんなでがんばるむつみっ子」です。
近隣には多くの小中学校があり、課外活動やスポーツを通じての交流会が行われています。
学校名 | 松戸市立六実小学校 |
所在地 | 〒270-2203 千葉県松戸市六高台4-131 |
最寄り駅 | 六実駅・・東武鉄道(東武野田線) 高柳駅・・東武鉄道(東武野田線) |
公式サイトHP | https://www.matsudo.ed.jp/mutumi-e/ |
著名な卒業生 | - |
平尾知佳さんの小学校時代
平尾知佳さんは小学校入学後、地元のサッカーチーム「六実サッカークラブ」に入団しました。
当時のポジションはフィールドプレーヤー(FP)で、GKの経験はほぼなかったと言います。
男子にも負けない走力とスタミナで周りから注目され、その後「松戸フットボールクラブ」に移籍しました。
サッカーと同時に読書も好きで、家でくつろいでいる時は本をよく読んでいたと振り返っています。
読書で物事をじっくり考えることが身につき、GKとしての的確な判断力につながっているのかもしれませんね。
平尾知佳の経歴
祈。笑顔。後ろ姿。感謝。☺️✨#GKを語ろう #WEリーグ #平尾知佳 pic.twitter.com/N8rCvmaBfy
— ☻ 美 咲 ☺︎ (@ym_msk221) April 14, 2022
海外遠征は多いがゆっくり観光したことがなく、「いつかやってみたいことは?」という問いかけに「海外旅行」と笑顔で答えたことがある平尾知佳さん。
平尾知佳さんがサッカーを始めたきっかけや経歴を見ていきましょう。
サッカー選手になったきっかけ
平尾知佳さんは兄2人の影響を受けて、5歳の時にサッカーを始めました。
野球経験のある父親は高いボールを上げ、それをキャッチする練習もしていたと言います。
また、二人の兄はその後サッカーの名門高校に入学するほどの腕前だったそうで、平尾知佳さんも後を追って小学校入学後に「六実サッカークラブ」に入団しました。
小学校高学年からは「松戸フットボールクラブ」に移籍し、「プロのサッカー選手になりたい」という思いが募っていったのです。
その夢をかなえるため、小学校卒業前にJFAアカデミー福島のセレクションを受けて、見事に合格したのでした。
平尾知佳さんの経歴
サッカーの英才教育を受けるため、親元を離れて福島県で中学生活を始めた平尾知佳さんは、アカデミー内でGKの資質を見いだされてGKに転向します。
GKとして順調に成長し、海外チームとの試合も経験した平尾知佳さんでしたが、中学2年生の時に東日本大震災が福島を襲ったのです。
アカデミー施設も学校も被災し、サッカーどころではない苦しい日々が続きました。
そんな時にテレビで観たなでしこジャパンの試合に、平尾知佳さんは心を動かされます。
「当時のなでしこジャパンは決して恵まれた環境ではなかった。被災している選手も海外で頑張っていたので、自分も頑張らなければと思った」と平尾知佳さんは当時を振り返りました。
仮移転先の御殿場市でアカデミーが再開され、その年のAFC U-16女子選手権に14歳で飛び級出場するという快挙も成し遂げています。
高校時代には特別指定選手として浦和レッドダイヤモンズ・レディースに加入し、憧れのプロサッカー選手としての第一歩を踏み出したのです。
2017年にはアルビレックス新潟レディースに移籍しましたが、左手親指の靱帯損傷で全治6ヶ月の大怪我を負いました。
選手生命にかかわる大怪我にもかかわらず、不屈の精神でピッチに復帰したのには、震災のつらさを乗り越えた強い精神力があるからなのでしょう。
まとめ
平尾知佳さんの学歴や経歴について紹介しました。
兄たちに鍛えられ、小学生の頃から「プロのサッカー選手になる」という高い目標を持ち続けていた少女は見事にその夢をかなえ、日本を代表する選手として活躍中です。
「ゴールは自分一人で守っているんじゃない」とチームの団結に力を注ぐ一方で「震災の時に支えてくれた地域の皆さんに喜んでもらえるような選手になりたい」と語る平尾知佳さんは、これからも日本全国に元気を届けてくれることでしょう。
困難を乗り越えて一回り成長した平尾知佳さんは、これからも私たちをワクワクさせてくれることでしょう。
平尾知佳のプロフィール
氏名 | 平尾 知佳(ひらお ちか) |
生年月日 | 1996年12月31日 |
出身地 | 千葉県松戸市 |
身長 | 173cm |
血液型 | A型 |