「ロードバイクに乗るのにナビは必要なの?」
「方向音痴なので、なかなかロングライドに出られない」
「ナビに種類があるって聞いたけど、どれを選べばいいのかわからない」
ロードバイクでいろんなところに行きたいけれど、道に迷うのが不安で出かけられない方もいるのではないでしょうか。
この記事では、ロードバイク初心者でも使いやすいナビの選び方や、どんな種類があるのかについて紹介します。
シンプルなものから高機能なもの、トレーニング効果を測れるものなど、用途に合わせたさまざまなナビがあり、おすすめも紹介しますので参考にしてください。
ロードバイク初心者 自転車用ナビの選び方
いよいよ発売の大注目サイクルスポーツ9月号。裏企画「#酷道ヨサク」のもうひと裏企画として、GPSマップ&ナビ機能付きサイコン8台を一度に全部マウントして四国の山奥を走り続け、それぞれをガチで評価する「#GPSサイクルコンピュータテスト」をやってみました!めちゃハードな実走の結果は…(文字数 pic.twitter.com/J0hoAE0jFT
— エリグチ@サイスポ編集部 (@ergtick2019) July 21, 2020
車や徒歩では行けないところにも自由に行けるのが、サイクリングの醍醐味の一つですよね。
でも、初心者はロードバイクに乗るのが精いっぱいで、新たなルートを探す余裕がなかったり、道に迷う不安があったりで、いつも同じところを走っているという方もいるでしょう。
ここでは、ロードバイク初心者でも使いやすい、自転車用ナビの選び方を紹介します。
機能で選ぶ
自転車用のナビはシンプルなものから高機能なものまで、多くの種類が販売されています。
自分がナビを使う目的は何か、どんな機能を使いこなせそうかをあらかじめピックアップしておくと、機種選択をしやすくなりますよ。
初心者にとっては「道がわからない」のがライドに出られない大きな理由の一つになることも多いので、走行ルートに関する機能を多く搭載しているものがおすすめです。
交通量の少ない道路や最短ルートを選べるもの、坂道を回避できるなど自分に合ったルートを組み立てられるものがよいでしょう。
ルートの音声案内や、曲がる地点に近づくとバイブレーションで通知をしてくれるものもあります。操作に余裕がない初心者にはうれしい機能ですね。
音声やバイブレーション通知があると便利
価格で選ぶ
ロードバイク用のナビの価格帯は、数千円程度から、数万円以上もする本格的なものまでさまざまです。
高価なものはナビ以外の機能も充実していますが、初心者にとって使いやすいとは限りません。
ナビ機能だけであれば、無料のスマートフォンアプリで十分な場合もあるため、まずはこのようなアプリを試してみて「これは外せない」という機能が見つかったら、専用ナビを購入してもよいでしょう。
最初は無料アプリを試してみるのもあり
自転車用ナビ選びの注意点
ポタリングやロングライド用、さらに走行記録やエクササイズ効果も確認できるなど、あると便利な自転車用ナビ。
使い始めると手放せなくなる人も多いナビですが、多種多様な製品から、どれを選べばよいのかは悩ましいものです。
ここからは、自転車用ナビを選ぶ際の注意点を見ていきましょう。
衝撃や雨に強いもの
言うまでもないことですが、ロードバイクには屋根がありません。
四輪車とは違って転倒、落車の危険性もあり、さらに、駐輪中に風などが原因で倒れてしまうこともあります。
自転車用ナビはハンドル部分に装着することが多いため、突然の雨にも対応できるように防水機能を持ち、転倒時にも壊れにくい、衝撃に強いものを選びましょう。
特にスマートフォンのナビアプリを使う場合は、防水、耐衝撃機能を持つケースをつけるなど、対策することをおすすめします。
落としても壊れにくいものを選ぼう
スマートフォンアプリ利用時には丈夫なケースを準備しよう
速度や走行距離も測れるもの
ナビといえば地図機能を思い浮かべる方も多いのではないかと思いますが、実は自転車用のナビは多機能です。
走行距離や時速、ケイデンスなどの走りに関するものから、心拍数や消費カロリーなどの身体機能を測定するものもあります。
はじめてナビを導入する場合は、速度や走行距離を測る機能があるものがよいでしょう。
ライドの場合は目的地へのおおよその到着時刻がわかりますし、同じルートを繰り返し走る機会が多い人は、速度を記録することでライディングスキルの上達を知る目安にもなるでしょう。
ライド上達のモチベーションアップにもつながる
GPS機能の有無
自転車用ナビは、GPS機能を使うものと使わないものに分けられます。
GPS機能を持つナビは、自分が今どこにいるのかを確実に把握でき、ルートからそれた場合に「リルート」と呼ばれる、ルート再検索を行ってくれるものもあります。
ただし、GPS機能はバッテリーの消費が激しいのが弱点です。
GPS機能を使わないナビでは、オフラインの地図に目的地までのルートを表示するものや、「ルートナビ」と呼ばれる、現在地と目的地を直線で結び、自分が向かう方向だけを示すタイプのものもあります。
地図を見るのが苦手な方や、目的地は決まっているけど自由に寄り道したい方には、ルートナビがおすすめです。
どちらが圧倒的によい、というものでもなく、自分のスタイルに合わせて選択してみてください。
GPSなしは地図にとらわれない人におすすめ
画面の色
自転車用ナビには液晶画面が搭載されており、最近ではカラー表示のものも見かけます。
カラー液晶は細かい地図の表示が得意で、山や平地などの標高を教えてくれる機種もあるのが特徴です。
モノクロ液晶はシンプルな地図を表示するのに向いており、ライド中の集中力を妨げることが少ないと言われています。
偏光サングラスをかけている場合や、光の当たり具合によっては見えづらくなる機種もありますので、可能であれば実際の画面状況を確認してから購入しましょう。
実機を確認してから購入するのがベター
自転車用ナビの種類
今はこんな極小Androidスマホをナビ代わりにしてます。これでサイクリングをもっと楽しめるよう期待してます! pic.twitter.com/7WYkp9I86E
— かわうそなな悟 (@75Kawauso) February 25, 2022
自転車用ナビの概要や機能、注意点について紹介してきました。
大きく分けると、自転車用ナビには「サイクルコンピュータ」と「スマートフォンアプリ」の2種類があります。
それぞれの機能と特徴を見ていきましょう。
サイクルコンピュータ
サイクルコンピュータ(サイコン)とは、自転車に取り付けて速度、走行距離などのデータを測定して表示する装置です。
自動車のメーターパネルのようなものだと考えるとわかりやすいでしょう。
他にもペダルの回転数や標高を計測できるものや、オプションパーツを使って心拍数や消費カロリーを測れる機種もあります。
サイクルコンピュータにGPSや地図を搭載し、ナビとして使用したり、走行ルートが記録でき、履歴として残せるものもあるなど、一つ持っているだけでライドの幅が広がることでしょう。
スマートフォンアプリ
スマートフォンのアプリにも、自転車に特化したものが多く存在します。
GPS機能を活用したナビアプリでは、おすすめのスポットやグルメ情報が掲載されたものもあるなど、ライドをより楽しめる情報が満載です。
また、スマートフォンのジャイロ機能やスマートウォッチとの連携により、速度、走行距離、高度などの測定ができ、サイコンと変わらない性能を持つものもあります。
他者とライド情報を共有したり、スタンプラリー形式でスポットを回ると特典がもらえるといったお楽しみ要素を持つアプリもあり、自分に合ったものを探すだけでも楽しめるでしょう。
初心者におすすめの自転車用ナビ4選
自転車用ナビを持っていると、行動範囲も広がり、より一層ライドの幅も広がることでしょう。
シンプルなものから上級者向けのものまで、さまざまなナビがありますが、ここでは初心者でも扱いやすいものをサイクルコンピュータとスマートフォンアプリから2つずつ、計4種類を紹介します。
※情報はいずれも2022年4月時点。税込価格を記載。
おすすめナビ(サイクルコンピュータ)
GARMIN(ガーミン):Edge 130 Plus(エッジ 130 プラス)
アメリカのGPS機器メーカーとしてアメリカで創業したガーミンは、その強みを活かして高性能サイコンを開発し、多くのガーミンファンを生み出しています。
Edge 130 Plusは入門機としての位置づけですが、「コースナビ」と呼ばれる、あらかじめ設定したコースを同期させ、曲がり角を通知してくれる機能を搭載するなど、必要十分な機能を備えています。
強い衝撃がサイコンに加わると、登録しておいた連絡先に自動的に通知する「事故検出機能」も、初心者には心強いものとなるでしょう。
本体価格は22,880円で、カラー液晶ではない分シリーズの中では価格を抑えており、サイクリングを楽しむ人向けのサイコンです。
CAT EYE(キャットアイ):PADRONE SMART+(パドローネ スマート プラス)
日本発の自転車用品メーカーであるキャットアイは、高品質で扱いやすいサイコンを販売していることで人気です。
PADRONE SMART+には「簡易ナビ」と呼ばれる、設定した目的地までの方向をガイドする機能が搭載されており、専用のスマートフォンアプリと連携して走行ログを残せます。
走行中にサイコンの小さい地図を見る余裕がない初心者でも、方向を知ることができるので安心です。
GPS搭載なのに価格は17,600円とリーズナブルで、オプションパーツをつけることで心拍数などのフィットネスデータを残せるなど、入門用としては十分だと言えるでしょう。
おすすめナビ(スマートフォンアプリ)
ナビタイムジャパン:自転車NAVITIME
スマートフォンの経路探索アプリ大手であるナビタイムジャパンは、自転車に特化したアプリ「自転車NAVITIME」を提供しています。
ルート検索やスポット検索、シェア機能は無料で使えるので、まずはナビを体験したいという人には十分でしょう。
また、月額250円(iOS)、月額220円(Android)でより高度な機能を使える有料プランもあります。
有料会員になると、自転車通行可能な道のみでのルート検索を行え、音声ナビゲーションや走行ログの記録も可能です。
走行距離や速度、消費カロリーが表示できるほか、地図上にサイクルショップやコンビニなど、立ち寄りたいスポットが表示され、サイクリングをより楽しめることでしょう。
ルーツ・スポーツ・ジャパン:ツール・ド
「ツール・ド」は、”走りたい!がみつかる”をコンセプトに、サイクリストが投稿したコースを選び、ナビでたどりながら走れる無料アプリです。
コースごとに距離数や難易度、おすすめスポットなどのコース概要が表示され、ルートも「正規」「最短」から選べます。
コース達成ごとにバッジがもらえ、自分のオリジナルコースも投稿できるなど、ナビ以外の楽しみも盛りだくさんで、旅好きのサイクリストにおすすめのアプリです。
情報共有機能があるので、サイクリスト仲間とつながれるのも、初心者にはうれしいですね。
初心者が自転車用ナビを使うメリット
ライドのさまざまな可能性を引き出す自転車用ナビですが、「初心者にナビは必要ない」という話を聞くこともあります。
でも、長く乗ることを考えると自転車用ナビは一つ持っていて損はありません。
初心者が自転車用ナビを使うとどんなメリットがあるのか、購入する際の参考にもなるポイントを押さえておきましょう。
道に迷わない
ナビゲーション(ナビ)とは「目的地までの経路案内」という意味で、まさに道に迷わないために作られたツールです。
初めて行く場所へのルートを示すだけでなく、誤った道を走っていると警告が出たり、正しいルートへ戻るための再案内をしてくれたりするものもあるなど、初心者や方向音痴の人にも心強いツールとなるでしょう。
所用時間を計算できる
ナビを使うことで、目的地までの所要時間を計算できるのも大きなメリットです。
道を探すだけなら地図でもできますが、GPSや速度計と連動し、渋滞情報や坂道も考慮して所要時間を教えてくれるのは、ナビならではの強みですね。
初心者のうちは思ったほど走行距離を稼げず、目的地に着く前に日没を迎えるという状況も発生します。
おおよその所要時間がわかれば、目的地を変更するなど、臨機応変な対応もできるようになりますよ。
新たなコースを発見できる
ナビを使えば、今まで知らなかった道を見つけて、新たなコースを開拓することも可能です。
過去に行ったことのある場所でも、ナビでルート検索すると思いがけないコースを提案してくれるなど、ライドの幅が広がります。
また、遊べるスポットを立ち寄り点に設定したり、おすすめグルメをめぐるコースを作ったりと好みに合った楽しみ方もできるでしょう。
ロードバイク初心者が、ナビを使って楽しむには練習も大切です。
ロードバイク初心者ナビ選び方のまとめ
ロードバイク初心者向けに、ナビの機能や種類、用途に応じたナビの選び方やおすすめのナビを紹介しました。
気軽に乗れてシティサイクルよりも速く、遠いところにも行けるのがロードバイクの醍醐味の一つです。
ナビを持つことで、知らなかった場所への行き方がわかるだけでなく、思いがけないルートやスポットを発見でき、自分のライドのスキルも把握できることでしょう。
ロードバイクをより一層楽しむためにも、ナビを活用してみてくださいね。